最新の食物アレルギーの治療法が出るたびに、ネットやテレビにかじりつくように見ている私ですが・・・
私の子供達が食物アレルギーと判明した時の治療法とは、全く逆の方法が発表されました😱
卵アレルギーの発症予防のために、少量ずつ食べさせる!?
日本小児アレルギー学会が、2017年6月16日に、『生後6ヶ月を過ぎた頃から、卵を少量ずつ食べさせると、卵アレルギーの発症予防になる』と発表しました。
まず、この研究はアトピーと診断された赤ちゃん達が対象となっています。
アトピーの赤ちゃんが対象になったのは、アトピーの子供達は食物アレルギー発症のリスクが高いと言われているからです。
この対象となった赤ちゃん達を、生後6か月から毎日少量の固ゆで卵の粉末を食べるグループと、卵が入っていないかぼちゃの粉末を食べるグループに分けます。
かぼちゃの粉末を食べるのは、プラセボですね。
そして、1歳になったとき、卵アレルギーを発症した割合を調べたました。
卵を食べた方が8割発症率が低い
その結果、卵を少量ずつ食べたグループの方が8割発症率が低かったそうです。
8割というとスゴイなぁと思ったのですが、実際に試験を行った卵を食べていないグループ61人中23人がアレルギーを発症し、毎日卵を食べたグループ60人中5人がアレルギーを発症したということなので、実際の数にすると・・・確実に卵を食べた方が発症していないのですが、数学に弱い私には難しい・・・
結果的に8割減なんでしょうが、121人で調べていることなので、もっと大人数で調べてみないとはっきりしたことはわからないのでは?
という素朴な疑問がわいてきました。
統計学やサンプル数など全くわからない私が言うべきことではないのですが・・・
でも、我が子をアレルギーになるかならないかという研究に積極的に参加させたいという親御さんもきっと少ないでしょうから、この121人のお父様・お母様達は本当にすごいです。
発症予防の方法は?
日本小児アレルギー学会のHPでは、『鶏卵のアレルギー発症予防に関する提言』を詳しく見ることができます。
その中でも忘れてはならないことを4つだけ。
卵の摂取を始める前に、アトピー性皮膚炎を寛解させることが望ましい。
卵を食べ始める前に、保湿剤やステロイドを使用して、お肌の状態をつるつるすべすべにしといてね。っていうことです。
湿疹がある状態で、卵を食べ始めたら、肌からアレルゲンが侵入して、予防どころか余計にアレルギーを発症するリスクは高くなってしまいます。
すでに卵アレルギーの発症が疑わしい乳児に鶏卵摂取を促してはならない。
これは予防法であって、すでに卵アレルギーを発症している赤ちゃんへの治療法ではありません。
もうすでにアレルギー症状が出ている赤ちゃんに食べさせるのは極めて危険です。
小児アレルギー疾患に精通している医師による診療を受ける。
卵を食べ始める時は、アレルギー専門医の話をきちんと聞いて、指導を受けながら摂取しないとダメですよ。と注意されています。
家庭で、自己判断で少量摂取を行うことを推奨しているものではありません。
他の食品の早期摂取での予防効果は、確認されていない
今回の研究は、あくまで卵の発症予防についてで、小麦や牛乳など他の食品でも同じ効果があると確認されたわけではありません。
もうこの方法は、自分の子供達には有効ではないけれど、これから先、一人でも食物アレルギーのお子さんが減っていってくれればと思うと、この研究結果に期待したいです。